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みなさま、こんにちは!
デグーの下僕
この度は『知っておきたいデグーの病気とケガの種類~皮膚の病気編~』と題してやっていきたいと思います!
デグーさんの体調悪そうだな…今日は全然回し車回さないなぁ…
もしかして、病気やケガをしてる?と不安になるときありますよね?
素人目で勝手に判断することは危険ですが、普段と違い違和感を感じとるためには、
デグーに起きやすい『病気とケガ』を把握しておくことでスムーズに行動を起こせると思います
今回は皮膚の病気に注目して確認していきましょう!
皮膚の病気
脱毛症
<脱毛症とは?>
デグーによくみられる主な脱毛症は真菌症によるものやホルモンバランス乱れによるものなどです。
不適切な温度、湿度、日照時間やストレスによる自立神経の不均衡などがホルモンバランスの異常の原因となります
不適切な日照時間には、昼間は外からの光で明るく夜は室内の照明で一日中明るい環境で飼い続けることなどがあてはまります
その他に脱毛の原因として考えられるものには皮膚炎、代謝異常、栄養バランスの悪化、ダニなどの外部寄生虫、アレルギー、ストレス、毛引きなどの多くのものがあります
ゲージの金網を齧るときにこすれて、鼻の上の毛が切れてしまうこともあります
<症状>
脱毛の場所や状態には原因によって様々です
ホルモンバランスの異常による脱毛症では痒がることはありませんが、皮膚で黒ずむことがあります
代謝異常、ストレスの脱毛でもかゆがることがありません
細菌性皮膚炎やダニなどの寄生虫によるものでは痒みがあります
<治療>
原因によって様々です
視察だけで原因がわからないこともあるので、原因を探るために各種検査を行うこともあります
また、複数の原因を視野に入れて治療をおこなうこともあります
不適切な飼育環境が原因と考えられる場合は環境を整えることが大切になります
<予防>
ホルモンバランスの異常による脱毛を防ぐには、適切な飼育環境を整えます。温度、湿度の他日照時間にも注意します
タンパク質は被毛の材料にもなりますので過度に太りすぎを心配して低たんぱくになりすぎないようにしましょう
真菌症
<真菌症とは?>
真菌症はカビの一種である真菌の感染でおこる皮膚病の一つです
人間の『水虫』、『ゼニダムシ』、『インキンタムシ』と同じ皮膚糸状菌が原因で発症しています
感染すると脱毛が丸い形をして発生することが多く、別名『リングワーム』とも呼ばれています
皮膚糸状菌には多くの種類がありますが、動物で知られているの毛瘡白癬菌、犬小胞子菌、石膏状小胞子菌で特にげっ歯目では毛瘡白癬菌の感染がよくみられます
健康なら感染しても症状がでないことが多いですが、幼い個体や高齢、または免疫力が低下している状態だと発症リスクが多いです
デグー同士やほかの動物に感染したり人にも感染するので注意が必要です
顔に発症している場合、毛づくろいをした前足にも感染が広がることがあります
<症状>
個体が健康なら無症状なことも多いですが発症すると脱毛、毛が薄くなるフケがでるといった症状がみられます
痒みは軽いもので、鼻の周りや耳、足にみられることが多いようです
<治療>
幹部の皮膚や毛を培養検査して原因を突き止め、抗真菌剤を投与します
しっかりと治療すれば治る病気ですが、完治までには時間がかかることもありますので、自己判断で治療をやめないでください
同居しているデグーに感染している可能性もあるので、一緒に検査を受け、治るまでは別々に飼う方がよく、砂浴びの砂の共有もNGです
<予防>
適切な温度、湿度で飼い、衛生的な環境を心がけましょう
足裏皮膚炎
<足裏皮膚炎とは?>
足の裏に部分的に負荷がかかり、床ずれのようになったり、タコが出来たりします
黄色ブドウ球菌などの感染がおこることもあります
クッション性のない金網の上やかない素材の上で動かずにじっとしていたり、不衛生な環境、太りすぎなどが影響して起こりやすくなります
爪が伸びすぎて指先が浮き、足の裏の一部で体重を支えるようになってしまうことも原因の1つです
<症状>
足の裏に傷が出来る、腫れている、硬くなっている、腫瘍ができているといった症状が見られます
痛みのために足を引きずったり、あまり行動しなくなったりします
<治療>
患部を清潔にします。抗炎症材の投与や感染を防ぐ為に抗生物質を投与します
また、膿がたまっているときは排膿します
飼育環境を見直して柔らかい床材を使います
<予防>
ケージのそこには柔らかな床材を敷き、ステージやロフトは足の裏へのあたりが優しいものを使いましょう
活発に動き回れる衛生的な環境づくりを心掛け、肥満を予防しましょう
みなさまデグーの皮膚の事情について学ぶことが出来たでしょうか?
季節による毛の生え変わりもありますが、フケなどが発生していると皮膚病になっているかも知れませんね
気づきにくい部分もありますが、ちょっとした確認で助かる命もありますので、
デグーさんの食事を気にしてみてあげてください!
みなさまもデグーと一緒に健康的な生活を送りましょう!
それではみなさま、良いデグーライフを!
参考文献 『デグー完全飼育』 著:大野瑞絵 出版:誠文堂新光社